一生で何度もできないようなギャンブル

脳内を整理するために

ここ数週間、私のやっていることはもしかして「クールじゃない」のかもしれない、と思う気持ちがもくもくと育っており、中々頭の中から消えてくれない。
とはいえ、クールじゃなくても、かっこ悪くても、でもそれでもできないより絶対できた方がいいし、やりたい奴がいるならそこでやってみせようという気合いはある。というか気合だけなんだけど。
それと同時に、その気合で彼らの人生をどうにかして動かす一歩を誘導できるのか、凄まじい重圧がある。逃げることなら逃げ出したいが、何人もの人生がかかっていると思うと、それも中々のことで。

覚悟ってなんだろう。
腹を括るってどういうことなんだろう。
出産したあの日のあの感情のことを言うなら、3%くらいはわかる気がする。気がするだけかもしれないけど。

取り返しのつかないことをしようとしている前夜がずっと続いている。体には良くないだろうな。

精神的小骨

とあることの解釈で、私は「その方が(劇として)面白いだろう」という捉え方をしたんだけど、真っ向から否定されて私の想定とは真逆の方向で進めることになった。
その場では譲ったけど、本心ではどうしても納得いかなくて、3日間ずっとモヤモヤしていた。
後日、その答えが出て、私の方が正解だったらしい。やったー。
やったーというか、ほらね、というか、みんなロマンチストなんだなあって。意外とピュアなんだな。それとも私がおかしいのか。判断がつきづらい。

このところ偶然にも立て続けに昔を思い出さざるを得ない脚本を読んだ。
ただ読むだけなら別にふぅんで終わるんだけど、それ以上の話をするためにはきちんと向き合わなければならない。渋々真面目に読むわけなんだけど、思い出したくないことも色々付随して思い出してしまう。記憶力はいい方だが、良いことばかりではない。
多くは小骨のように引っ掛かってイガイガしていて、更にベタベタしている。ロクなもんじゃないですね。

大体は不意に思い出して(ウワァ…)と小さく悶えて通り過ぎていけるんだけど、時々、蓋を閉める前にもう一回中を覗くようなことをしたりしてしまう。そうすると…後の祭り。どうしようもない。
なまじ歳をとったもんだから、曖昧なまま殺していたこともきちんとオチをつけられたりしてね。そうして「名前をつけてしまって」一段と落ち込んだりゾワゾワしたりしています。

多分これは春のせいでもあると思う。
春は余計なことを思い出させてくる。秋はいらんことを考えてしまう。夏は暑い。一生冬の始めくらいでも全然困らないんだよな。服可愛いし。

すばらしき世界を見た

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西川監督の作品は全部見たわけでもなく、なんならむしろなんとなく避けていたフシさえあったのだけど、今回は宣伝時に公開されたシーン写真がグッときたのでずっと気になっていた。
大体においてそういう勘は冴えているので(というか勘でしか判断していないというのが正解)、これは絶対見たいなあなんて思っていたのだけど、いざ公開となったらすっかり忘れていて、たまたま映画館の前のポスター掲示で思い出したのでした。

映画が始まっておそらく本当に2分かそこらで、うわあやっぱりというか、特に産後はもう明るい話が大好きになってしまった私、もうこれは…見たかったけど見るんじゃなかった、見たくなかった、なんで見てしまったんだろうとザワザワし続けた2時間。
でもそんなことは分かりきっていたことであります。わざわざこの監督の作品を見に行った私が悪いのです。だから私のこの行動は完全に当たり屋なんですね。私が悪い。

突き放した視線、或いは冷静な観点ってある種とても意地悪さを含んでいて、今回はまさにそこにずっと揺さぶられたわけなんだけど。
それが大切なのもわかる、それこそが大事なんだとも。
でも、いいじゃないかみんながわかりやすくハッピーになったって。めでたしめでたしを見せてくれ、と思う。
しかしそれは別の監督が違うものでやればいい、というのもわかる。

だから結局私が当たり屋なだけなんです。 

そう思えるということは、おそらく全てのピースが完璧に近いものだったんだろうな。
役者さんたちは隅々まで素晴らしかった。
役所広司は本当に恐ろしく天才(という言葉がもはや追いつかないレベル)だし、緑子さんの艶っぽさったらない。大賀もさ…ずるいよね…いいよなあ。ずっちーなあ。あと六角さんの役、大好き。あんな許す力(ゆるすりょく)*1ある?虫の居所が悪いんだねって。あれ何?何あの台詞。やばい。結婚したい。

恥ずかしながら基本的に2時間ずーっと泣いてたんですけど、やっぱりあの、「あっそれは!それだけは言ってはいけない!」っていうあのシーン、あそこはもう本当にダメでしたね。でもああいう瞬間ってある。
三上が自分を慰めるように泣くこと、またお母さんとの思い出、などなど…色んな散文のような記憶にもかかわらず、思い出すと今でも3秒で泣ける。

今作は素晴らしく最高な傑作だと思うけど、「いい話」ではなかった。むしろ何度も言うように意地が悪い話だった。例えそれが事実を基にしたものだとしても。
だからこそなんだっていうのはわかっているんですけどね。でもフィクションくらい、とも思う。逆を言えば、それくらい最高に愛すべき登場人物たちだった。おそらく私が今生きている現実では中々交わらない分野の人たちだろうけど、あの映画のみんなのことが大好き。彼ら全員のことを、この先も忘れない。

*1:自分でもよくわからないけど許す力、りょく

2021

明けましておめでとうございます。

2020年は世界中が未曾有の…という表現が陳腐で嫌になるくらい世界中が大変でしたが、これあと何年かかりますかね。今年で収束ってわけにはいかないと思うなあ。ただ我が子が小学生の頃にはまたマスクなしで日常を過ごせる日々がやってくるといいなとは思います。

時々、Twitterでは追いつかないような文章が書きたくなるんだけど、いざ書こうとするととてつもない面倒臭さに襲われるので、今年は文章を書くくらいの面倒くささには打ち勝っていきたい。

かわいそ小憎い柿谷

しつこくグランメゾン東京の話です。

もうあと残すところ最終回だけとなり、ストーリー全体がすごくイケイケな感じで見てるこっちもフンガフンガなわけですけど、ちょっと処理が追いつかないのでまずこれだけ整理させてほしい。

柿谷。

なに?

あいつなに?

毎回意味深な感じで出てくるくせに全然結果残せてない。こっちは毎週柿谷のしたり顔見てワクワクしちゃってさ。まあそろそろ(こいつ今週もしくるな)って思うようになってますけど。みんなが一流のあの世界の中であいつが世の中のズッコケを全て担ってる。

スパイしてそこそこ仕事したけど結局ウニ出ちゃうし。でもとりあえずgakuに入って、なんとスーシェフらしい!すごいやつなのか。と思いきやどこでも食べられる平凡なの作るし、めっちゃ細かいレシピもらったのにただの焼き魚作っちゃうし、しかも全然反省とかしてないっぽくグラグラメゾン東京ではショウヘイを飲みに誘ったらさっくり断られ(被せ気味に「やめときます」って言われててめちゃくちゃ切なかったほんと未見の方見てほしい最高、そのあとカラオケ歌うよ)、今回はついに丹後に逆切れ。

み。。み。。。みっともな〜〜〜!!!!!!!!

なんて人間くさい奴なんだ。小物すぎる。ショウヘイがピンチの時なんて最高のニヤケを発揮してたし。そんなやつ飲みに誘うなよ。てかお前まじ料理のことだけ考えろ。超頑張れ。芹田以下の可能性あるぞ!そんでその柿谷を毎回庇ってるあのオーナーもなに?柿谷の何?親?

そんな感じで当て馬にもならない小物、柿谷に夢中です。最低で最高。大丈夫?嫌われない?中の人嫌われない?心配だ。あと柿谷でこんなエントリー書いちゃう私も結構心配。