映画『アイ、トーニャ』を見た話

映画『アイ、トーニャ』を見た。

端的に言って最高だった。もう都内ではほぼ公開が終わっており、ま〜レンタルになってからでもいいか、と思っていたのだけど、なんとまだ日比谷でやってると言うことを知ってしまったら行くしかなかった。

私のフィギュアスケートの色々は伊藤みどりさんで止まっているので(止まりすぎだが)、羽生選手や浅田選手の色々も殆ど全くと言っていいほど知らないのですが、それこそかつて伊藤みどりさんが飛んだトリプルアクセルがバンバン出てくるので、楽しかった。

出演者はみんな最高だったんだけど、あのお母さんがすごすぎて、なんかもう絶句だ。

あの母親を見るために人は1800円払う価値があるし、レンタルショップに走る必要がある。とにかくあれはお金を払う価値のあるものだし、どこかの審査員のコメントじゃないけど、あの演技は本当に金メダルものだ。

映画の本質やテーマ、また構造が複雑で、何が真実か何がリアルかということは問題ではなく、真実とは違う場所に意味があって、それらは全部客観的に見るとどうしようもなかったりバカバカしくてくだらなかったりするんだけど、客観視点を忘れるともう見てられなくなるのも良かった。

正直、何にそうされたのか自分でもよくわからないのに、見終わって30分ほど、なんだかずっと泣きそうな気持ちでいてしまった。

映画『フォックスキャッチャー』も大好きなのだけど、あの映画を喜劇にフィーチャーしたらこういう感じになったかもしれないなーとも思います。

とにかく最高の映画なので、見てください。

しかし、『スリー・ビルボード』にしても『アイ、トーニャ』にしても、なんか最近の映画に出てくる母ちゃんたちすごすぎないですか?母ちゃんという表現がしっくり来すぎる。